オリジナル展示タイム
2021年8月現在、オリジナル展示タイムを公開してるのは全24場のうち18場。
目で見て機力を判断するのは主観になる部分も多く難しいですが、オリジナル展示タイムを見れば客観的に判断することができます。
この記事ではオリジナル展示タイムを使って、機力(足)の種類を解説します。
オリジナル展示タイムとは
オリジナル展示タイムは各競艇場が独自で公開しているタイムのこと。
ボートレースオフィシャルは「従来の展示タイム」のみで、オリジナルタイムは各場の公式サイトから確認することができます。
場 | 公開 | 備考 |
---|---|---|
桐生 | 半周タイム | |
戸田 | ||
江戸川 | ||
平和島 | ||
多摩川 | ||
浜名湖 | ||
蒲郡 | ||
常滑 | ||
津 | ||
三国 | ||
びわこ | ||
住之江 | ||
尼崎 | 直線タイムなし | |
鳴門 | ||
丸亀 | ||
児島 | ||
宮島 | ||
徳山 | 直線タイムなし | |
下関 | ||
若松 | 回り足なし | |
芦屋 | ||
福岡 | ||
唐津 | ||
大村 |
測定位置は競艇場によって多少違いますが、基本的には下図の部分の2周目を測定しています。
ボートレース宮島オフィシャルより引用
従来の「展示タイム」に加え、オリジナルタイムは主に「直線・まわり足・一周」の3種類。
各々が「出足・行き足・伸び・まわり足」で表されるボートレースの足(機力)を反映しています。
直線タイム
ターンの出口からスリット裏あたりまでの直線を計測し、主に「行き足」が反映されます。
「中間速」で、最高速の「伸び」に繋がる部分
ターン出口からの加速で、スタート時はスリット近辺までの加速を指す
出力低減モーターの導入や持ちペラ制度の廃止により、伸びが付きにくい近年のボートレースで重要な「行き足」
選手も大事にする足で、目で見て把握しづらい部分なので「直線タイム」は参考になります。
ボートレース公式サイトより引用
下記は「直線タイムのみ1位」と、他のタイム順位は気にせずに「直線タイムが1位」だった艇のコース別1着率データ。
直線タイムのみ1位 | 直線タイムが1位 | |
---|---|---|
1 | 46.9 | 62.6 |
2 | 15.2 | 20.4 |
3 | 13.8 | 17.8 |
4 | 11.4 | 14.7 |
5 | 4.3 | 6.9 |
6 | 1.6 | 2.0 |
「直線タイムが1位」の1着率は平均を上回っています。
※「2艇が同率1位」の場合も含むため、トータルの勝率は必ず上がります。
それでも2位以下との差があればあるほど上昇傾向にはあるので、予想をする上で重要な要素であることは間違いないと思います。
「直線タイムのみ1位」ではそこまでの信頼度はありませんが、大事なのは他のタイムとのバランスや他艇との差。
データ上は「展示タイム(伸び)」との組み合わせが結果に繋がりやすい傾向です。
行き足(中間速)が弱いと全体の繋がりが悪くなるので、順位ごとのデータにも明確に差が出ています。
また、「行き足」はスリット近辺までの加速部分のため、スタートにも影響します。
ボートレース公式サイトより引用
ST(スタートタイミング)に直結することもあり、選手コメントと合わせて確認しておきたいですね。
ボートレース公式サイトより引用
基本的に助走距離の短いスローはスリット(スタートライン)時は「行き足」
ダッシュ勢は助走距離の分、最高速の「伸び」の領域。
「全速スタート」という言葉で勘違いしやすいですが「アクセル全開」という意味。
そのモーターの最高速では無いです。
例えばインからスタートして「その距離時点での全速」であり、スリットを超えてから最高速に繋がっていきます。
ダッシュから全速なら基本的にスリット付近からトップスピードの状態。
全艇が「全速スタート」ならばダッシュ艇はスローよりスピードが速く、スリット写真でもダッシュ艇の方がスピードに乗っているケースが多いと思います。
※スリット写真;速度が速いボートほど短く、遅いと長く見える
選手コメントでよく目にする「スタートが届いていない」はこの行き足が悪いことを指すことが多いですね。
ボートレース公式サイトより引用
ただし、直線タイムが悪い=必ずしもスタートで後手を踏むわけではないのが舟券予想の難しいところ。
スタートは「起こし→出足→行き足→伸び」と繋がっていくため、早めに起こしたり、起こし位置を変えたりなどで対応しています。
エンジンの回転が不安定なことに起因するものもあるので、STを予想するのは難しいというか限界がある部分です。
ボートレース公式サイトより引用
個人的に節の序盤は「選手のスタート力→選手コメント→スタート展示→機力・タイム・水面状況」、中盤からは「節間ST」も重視。
スリットまで持たせる足があるか直線タイムを踏まえて確認しておきたいですね。
そして、予想をする上で重要なのは「行き足から伸びへの繋がり」
この部分が良いとスリット手前から伸びて行くような形になり、スリットで先手を取る可能性が高くなります。
「直線タイム(行き足)」と「展示タイム(伸び)」をセットで確認するのがオススメ。
もちろん、レースではSTや全速具合によりますが、スリット後にズリ下がっているのにタイムが出ているケースは少ないです。
また、イン逃げ想定時でも「伸び返す足かどうか」を判断する材料にも。
戸田や平和島など、1マークが狭い競艇場では特に重要です。
ボートレース公式サイトより引用
助走距離が短い分、伸びへの繋がりが弱いとセンター・ダッシュ勢に先行される可能性が高くなります。
SGクラスの選手はこの辺りの調整が上手いですが、一般戦のインの取捨選択には重要なポイントだと思います。
まわり足
1マークのターン入り口から出口までを計測し、文字通り「まわり足」が反映されます。
ターン周りを中心とした足。
車でいうローギアの「出足」も含まれています。
出足:レバーを握り込んだときの足、またはスピードが下がった状態から加速していく最初の足
実際のレースとは水面状況が違いますが、ターンスピード・旋回半径が良いと好タイムが出る仕組み。
ボートレース公式サイトより引用
回り足タイムのみ1位 | 回りタイム1位 | |
---|---|---|
1 | 47.4 | 61.2 |
2 | 13.8 | 20.0 |
3 | 14.6 | 19.0 |
4 | 11.2 | 16.0 |
5 | 5.9 | 7.8 |
6 | 2.3 | 2.8 |
( 同率1位を含む )
後述する「引き波の影響」があるので、1号艇は「0.2秒程度」アドバンテージがあります。
2〜6号艇が上回っている場合は注目です。
単体で見ても「直線・展示タイム」より2・3着率が若干上がっているので、舟券に組み込むことを意識したいところ。
展開を作る足というよりは、展開を突ける足のようなイメージですね。
まわり足の注意点
まわり足は走り方によってタイムが変わるので注意。
航跡をなぞるようにターンをする選手もいれば、外へ流し気味のターンをするなど、選手のハンドルの切り方やエンジンの仕上がりによって異なります。
掛かり具合を確認するように1周目と2周目で変えるケースもけっこう見ますね。
悪く見えたのにタイムが1位ということは稀ですが、出来るだけ目で見て、再度タイムで確認するのがベスト。
ボートレース公式サイトより引用
周回展示のターンを確認するポイントは主に3つ。
ターンのスムーズさを見がちですが、初動のスピードが遅いと意味がありません。
少々暴れていても、スピードを重視する方が良いケースも多いと思います。
- 初動〜ターン入り口のスピードと艇の向き
- ターン時の軌道・スムーズさ
- ターン出口の艇の返りと加速感
一周タイム
文字通り、水面を一周(600m)したタイムを計測。
2回のターンを含むタイムのため、総合的な判断に使えます。
「乗り心地・体感」を反映しやすいのもポイント。
ボートレース公式サイトより引用
「乗り心地」は重要視している選手が非常に多く、特に女子選手は言及することが多い印象です。
選手の主観であり、エンジンが出ているとは限らないので難しい部分ですが、1周タイムは目安にはなります。
ボートレース公式サイトより引用
一周タイムは着順への影響が強く、信頼度は高めとなっています。
一周タイムのみ1位 | 一周タイム1位 | |
---|---|---|
1 | 55.1 | 63.3 |
2 | 18.5 | 23.8 |
3 | 16.4 | 21.3 |
4 | 12.6 | 18.2 |
5 | 7.1 | 11.0 |
6 | 3.3 | 3.7 |
( 同率1位を含む )
一周タイムは引き波の影響があり、1号艇は「0.4~0.5秒」有利。
イン以外の艇が1位の場合は注目です。
展示タイム
以前からある展示タイムは主に「伸び」が反映されます。
車でいうトップギアで、そのモーターの最高速
スリット付近〜1マーク・バック側の後半部分
現行仕様の「出力低減モーター(事故の衝撃緩和のために2015年頃から導入)」は伸びが付きにくいのが定説。
出足やターン周りはある程度ペラ調整で持ってこれても、「伸び」は本体の素性が大きい部分です。
ボートレース公式サイトより引用
良いモーターは伸びに特徴があることが多く、上位機は「出足と伸びが両立しているバランス型」に仕上がるゾーンの広さがあります。
ボートレース公式サイトより引用
伸びを判断する目安になるのが「展示タイム」
選手が言及することも多いですね。
ボートレース公式サイトより引用
実際に、伸び型タイプの選手は展示タイムにも反映。
穴を狙うなら「3〜5コースで伸びがある選手」に注目するのがセオリーなので、展示タイムは必ずチェックしておきたいですね。
選手 | 平均展示タイム |
---|---|
全選手平均 | 6.79 |
高田ひかる | 6.69 |
菅章哉 | 6.70 |
藤山翔大 | 6.74 |
下出卓矢 | 6.76 |
三井所尊春 | 6.78 |
伸び調整はリスクあり
伸びに寄せる調整は「出足」や「乗り心地」が犠牲になるリスクがあります。
最低限のターン周りの足があって1マークで決まれば良いですが、競って2マーク勝負になったらキツいので想定しておきたい部分です。
また、伸び型は質の良いスタートを決めないと威力が半減するのもリスク。
スリット同体からでも捲りが期待できる魅力はありますが、予想するのが一番難しい「スタート」に依存する面が大きいとも言えます。
最近は過剰に売れがちなので、期待値を考えて狙いたいですね。
展示タイムも着順への影響が強く、信頼度は高め。
展示タイムのみ1位 | 展示タイム1位 | |
---|---|---|
1 | 57.9 | 65.1 |
2 | 16.4 | 21.1 |
3 | 15.7 | 18.5 |
4 | 14.3 | 17.8 |
5 | 6.3 | 8.6 |
6 | 2.3 | 2.9 |
( 同率1位を含む )
※展示タイムの影響度は競艇場によって差があります。
長くなるので別記事で紹介したいと思います。
また、「展示タイムが良い=スリットから伸びる」ではなく、ここは行き足やST力と合わせて判断したいところ。
行き足にあまり差が無ければ「展示タイム差」が目安にできます。
単純に考えると、展示タイム差が「0.13秒」差があれば、スリット後に1艇身(ボート1つ分)程度出ることになります。
2020年の平均展示タイムは「6.78」
展示タイムを計測しているバックストレッチの150mを「6.78秒」で走っています。
速度を計算すると、
150m÷6.78秒=22.12m/秒
(一秒間に22.12メートル進む)
時速に直すと79.63km/h、約80キロですね。
そして、ボートの全長は289.5cm(約3メートル)
2.895m÷22.12m/秒=0.13
最高速だと「0.13秒」で1艇身の差が出ることになります。
助走距離を考慮して、3コースと4コースの展示タイム差が「0.12(半艇身0.06)」あれば、カドまくりも想定できますね。
スロー同士の2・3なら「0.10で半艇身」程度に設定しています。
もちろん、スタート力などの条件次第ですが、ある程度の目安にはなると思います。
スタート展示を目で見て、伸びたように感じても展示タイムが出ていないことや、その逆も割とあります。
「展示タイムほど伸びない」というコメントもたまに見かけますね。
ボートレース公式サイトより引用
展示タイムは重要な要素ではあるものの、その手前の行き足(直線タイム)と合わせて確認するのがオススメ。
行き足からの繋がりが悪いと伸びを活かしきれません。
データでも「展示タイム+直線タイムが1位」の場合の勝率は優秀です。
1着率 | |
---|---|
1 | 61.9 |
2 | 19.9 |
3 | 17.5 |
4 | 18.1 |
5 | 7.7 |
6 | 2.7 |
( 同率1位を含む )
注意点
引き波のない1号艇が有利
周回展示は1号艇から順番に走るので、引き波(他艇の航跡)が残る後続艇はタイムが遅くなる傾向があります。
1号艇もスタート展示の引き波が残っている時もありますが、他艇よりは有利となっています。
影響が大きいのは「まわり足・周回タイム」
ほとんど影響がないのは「直線タイム・展示タイム」です。
枠番 | タイム |
---|---|
1号艇 | 5.50 |
2号艇 | 5.61 |
3号艇 | 5.66 |
4号艇 | 5.69 |
5号艇 | 5.71 |
6号艇 | 5.72 |
「まわり足タイム」は1号艇が「約0.2秒」有利で、2〜6号艇の差は僅か。
年間では約50%で1号艇が1位となっています。
ただし、競艇場によって計測距離が異なる点は注意。
距離が長い芦屋の平均は8秒台となっています。
枠番 | 芦屋 | 桐生 |
---|---|---|
1号艇 | 7.98 | 4.33 |
2号艇 | 8.10 | 4.41 |
3号艇 | 8.14 | 4.42 |
4号艇 | 8.17 | 4.44 |
5号艇 | 8.20 | 4.45 |
6号艇 | 8.21 | 4.48 |
タイム全般に言えることですが、1号艇はA級やモーターが出ている選手が走る回数が多くなる影響も若干あります。
インの枠の利を考えると「0.2秒」程度でアドバンテージを見ておいて、2〜6号艇が上回っているか判断する使い方で問題ないと思います。
全てのタイムが反映するので、当然1号艇有利。
場によって差はありますが「0.4~0.5秒」程度アドバンテージがあり、50%程度の確率で1位となっています。
枠番 | タイム |
---|---|
1号艇 | 37.10 |
2号艇 | 37.37 |
3号艇 | 37.48 |
4号艇 | 37.52 |
5号艇 | 37.57 |
6号艇 | 37.60 |
※桐生のみ「半周タイム」
枠番 | タイム |
---|---|
1号艇 | 18.55 |
2号艇 | 18.68 |
3号艇 | 18.72 |
4号艇 | 18.73 |
5号艇 | 18.76 |
6号艇 | 18.78 |
競艇場によって計測距離に差がありますが、1号艇との差は「0.01~0.02秒」程度。
予想をする上でほぼ影響がないレベルです。
枠番 | 福岡 | 三国 |
---|---|---|
1号艇 | 7.44 | 6.68 |
2号艇 | 7.45 | 6.69 |
3号艇 | 7.46 | 6.69 |
4号艇 | 7.46 | 6.69 |
5号艇 | 7.47 | 6.69 |
6号艇 | 7.46 | 6.69 |
福岡のように計測場所が手前の場もありますが、基本的にはバックストレッチの150m。
江戸川も潮や風によって大きく変動するので除外して、平均で見ると1号艇のアドバンテージは「0.01~0.02」
直線の部分に関しては、引き波の影響はほとんどないと言えます。
枠番 | タイム |
---|---|
1号艇 | 6.78 |
2号艇 | 6.79 |
3号艇 | 6.80 |
4号艇 | 6.80 |
5号艇 | 6.80 |
6号艇 | 6.80 |
選手によって信頼度が変わる
展示タイムが悪いことで有名なのは守田俊介選手。
平均展示順位は5位を下回っています。
展示タイムは走る位置によっても変わると言われています。
ボートレース公式サイトより引用
他には、ニードル調整も要因の一つ。
キャブレター(空気と燃料を混ぜてエンジンに送り込む部品)の空燃比率を調整するのが「ニードル調整」
大雑把に言うと、燃料の比率を高くすると最高回転数が下がり、低くすると最高回転数が上がっていきます。
エンジンへ負担を掛けないように、展示では燃料の比率を高くして走る選手もいるそうです。
西山貴浩選手も展示タイムは出ない方ですが、これは出足型の調整をすることが多いため。
ボートレース公式サイトより引用
周回展示のターンでは、今垣光太郎選手のように良し悪しが分かりにくい選手や、毒島選手のように展示から全力でタイムを出しにいく選手も。
選手によって求める足が違うことや、モーターの特徴を活かす調整にすることもあるので、この辺りは選手コメントから判断したいですね。
体重差
女子と男子の最低体重差は5kg。
軽い分「出足〜中間速」は影響があります。
枠番 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1号艇 | 7.56 | 7.51 |
2号艇 | 7.56 | 7.52 |
3号艇 | 7.57 | 7.52 |
4号艇 | 7.56 | 7.52 |
5号艇 | 7.57 | 7.52 |
6号艇 | 7.56 | 7.52 |
展示タイム(伸び)も軽い方が出そうですが、伸びきってしまえば体重差の影響はほとんどありません。
※バックの向かい風が強い時は最高速に達するのが遅れることもあり、加速分が反映して女子の方がタイムは若干だけ出やすくなっています。
枠番 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1号艇 | 6.78 | 6.77 |
2号艇 | 6.79 | 6.78 |
3号艇 | 6.80 | 6.79 |
4号艇 | 6.80 | 6.79 |
5号艇 | 6.80 | 6.80 |
6号艇 | 6.80 | 6.79 |
新ペラに注意
プロペラが水圧で変形することを「ペラが開く」と言います。
ペラが開くと推進力が低下してタイムも出なくなりますが、舟券を買う側からしたら予想できない部分。
調整したペラが開かないように「焼き」を入れますが、時間がなかったり、前節にガッツリ焼きが入っていたら元の形に戻ることも。
ボートレース公式サイトより引用
周回展示でペラが開くことを嫌って、スピードを落として回る選手もいるそうです。
ペラにヒビが入ったり破損したら「新ペラ交換」になりますが、開きやすいらしいので注意したいところ。
足落ちすることも多く、タイムが出ない or 出さないケースも見られます。
ボートレース公式サイトより引用
風の影響
気を付けたいのは「展示タイム」
計測しているバック側の向かい風が強いと、純粋な「伸び」が反映しない可能性も。
最高速よりは加速感などのパワーが関係してきます。
タイム計測しているバック側とスタート時は風向きが逆になり、スタートは追い風を受けて伸びるケースもあるので、風速が強い時は考慮しておきたい部分です。
コースに合わせた調整
選手はコースや気象・水面状況によって調整しています。
基本的に1・2コースは伸びに寄せるよりは、行き足やターン周りの調整が中心。
いわゆる出足型の方が向いているコースです。
ボートレース公式サイトより引用
ボートレース公式サイトより引用
3コースは握るのがセオリー。
前走が落とす2コースで悪く見えても、3コースなら買える足というケースも多々あります。
ボートレース公式サイトより引用
カド4コースなら伸びを求める調整が多く、この辺りは展示タイムで判断しやすい部分ですね。
ボートレース公式サイトより引用
5・6コースは伸びを付けて内側にプレッシャーを掛けたり、ターン周りや乗り心地を求めて展開を突ける足に調整することが多いです。
ボートレース公式サイトより引用
ボートレース公式サイトより引用
前走のタイムと比較する時はコース毎の調整を踏まえて判断したいですね。
大事なのは直前情報であり、各レースの他艇との差なので、個人的には前走タイムはあまり気にしなくていいと思います。
まとめ
モータースポーツである以上、レースを行方を左右するのが機力。
競艇は他の公営競技に比べて直前情報のウェイトが大きいので、各種タイムは機力判断に重要な要素です。
2つ以上タイムが1位なら平均を上回っている傾向があり、全タイム順位で比較してもはっきりと差があります。
オール1位は稀ですが「オール2位以内」でも信頼度は跳ね上がります。
逆に「オール5・6位」の艇をアタマで狙うのはリスキーですね。
展開次第では舟券から切っても良いレベルです。
また、0.01秒差でも0.1秒差でも1位は1位なので、他艇との差もポイント。
データ上でも差があるほど着順に影響しています。
万全を期すなら周回展示を見たうえで、タイムデータを重視する使い方がオススメ。
展示を見慣れている人でも、意外な艇がタイムを出しているケースはけっこうあると思います。
特に「行き足」は目で判断するのが難しいので直線タイムが参考になります。
まわり足に関しては、出来るだけ目で見て、再度タイムで確認したい部分です。
また、2マーク側のターンは計測していないため、宮島のように2マーク側から潮が出入りする場には対応できないので目展示重視。
スタート展示では「スリットからの伸び」が展示タイムに表れないこともあるため、目で確認して直線・展示タイムと照らし合わせるのがベストだと思います。
いずれにせよ、タイムデータは的確な機力判断に欠かせない要素。
しっかり特徴を把握しておきたいですね。
「展示の見方」や「選手コメント」については別記事で紹介したいと思います。